R+W金属ベローズ・カップリングの
取り付けおよび、操作方法:MBLシリーズ
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各警告図記号は以下のような意味を表しています
製品を取り扱う際に注意すべき事項があることを示しています。指示内容をよく読み、製品を安全にご利用ください。
行ってはならない禁止事項があることを示しています。指示内容をよく読み、禁止されている事項は絶対に行わないでください。
必ず行っていただきたい指示事項があることを示しています。指示内容をよく読み、必ず実施してください。
安全にご利用いただくために
R+Wのカップリングをご使用の際には以下の取り付け、操作、メンテナンス手順をよくお読みください。手順の順守を怠った場合には、カップリングの能力が低下したり、故障したりする可能性があります。 カップリングの取り付けは、有資格技術者が行ってください。詳しい説明は、MBLシリーズのカタログを別途ご覧ください。
回転中のカップリングは、危険を伴います。機械製造者、使用者、またはオペレータの責任の元に、十分安全に配慮したうえで作業してください。カップリングが回転中は近づいたり触れたりしないでください。カップリングの取り付けやメンテナンスを行う際は、機械が不意に起動しないようにしてください。
メーカーによる本製品の位置づけ
機械指令2006/42/EG 別表IIB によると、マシン・ガイドライン(MR)では、カップリングは機械そのものではなく、機械に取り付けるための部品であると位置づけられています。カップリングを使用するには、取り付け後の最終形態がすべての条件を満たしていなければなりません。
お届け
R+W のカップリングは、お届け後すぐに取り付けることができます。 受入検査工程後からカップリングの取り付け準備が整うまでは、製品が梱包されていた箱に入れて保管してください。また、この取扱説明書は製品と一緒に保管してください。
機能一般
R+Wのラインシャフトは、シャフトとシャフトの間が離れている場合に適した柔軟性のあるシャフトカップリングです。2つの金属ベローズカップリング①と中間軸②で構成されています。金属ベローズ部はSUS製で、偏心、偏角、軸方向移動を吸収します。ゼロ・バックラッシュでトルクを伝達し、高ねじり剛性です(らせん状ではありません)。水平に取り付けられる用途(図1)では、ベローズに非常に大きな負担がかるため、中間軸の重さを金属ベローズカップリング内のジンバル機構③で支えます。垂直に取り付けられる用途(図2)では、下側のベローズに大きな圧力がかかるため、中間軸は特殊なハブ④で支えられます。
図1
図2
標準のハブ/シャフト
R+Wのラインシャフトはカタログにある技術データに従って使用してください。
取り付け準備
取り付けおよび取り外しの際には、カタログに表示されている最大許容心ずれ量の1.5倍までが許容されるベローズの変形量です。カップリングを取り扱う際にも、それ以上の負担をかけないでください。永久歪みの恐れがあります。シャフトや内径などすべての取り付け面がきれいで、バリや傷、打痕がないことを確認してください。シャフト径とカップリングの内径を測定してください。R+W製カップリングの内径は特別なご指示がない限り全てISO公差H7で加工されています。シャフトとハブ内径とのクリアランスは0.01~0.05mmです。取り付け時には潤滑油を塗布することをお勧めします。取り付けが容易になります。ハブのクランプ力に影響はありません。
摺動グリースや二硫化モリブデンまたは極圧剤を含んだオイルやグリースを絶対に使用しないでください。
心出し/最大許容心ずれ量/寸法
R+Wのラインシャフト・カップリングは、中間軸の支持ベアリングを使用せずに最大6mの長さまで対応できます。長くご使用いただくためには、適切な心出しが必要不可欠です。特にレーザー心出し器をお勧めしますが、最大許容心ずれ量を超えない限り、その他の心出し方法でも問題ありません。最大許容心ずれ量、締め付け管理トルク、その他取り付けに関わる値は、表1に示してあります。
R+Wのラインシャフトは中間軸の長さ次第で偏心(図7)を吸収します。図6の公式で算出できます。
図5
図6
図7
表1
クランプ|MBLタイプの取り付け・取り外し
図8
取り付け
キャップ・スクリュ(E)を緩め、それぞれのシャフト端に金属ベローズ部分をスライドさせます。次に中間軸を挿入し、キャップ・スクリュ(J)で両方の金属ベローズに組付けます。トルクレンチを使用し、表1の締め付け管理トルクまでキャップ・スクリュ(J)を締め付けます。ラインシャフト全体をシャフト端に合わせて心出しし、トルクレンチを使用して、表1の締め付け管理トルクまでキャップ・スクリュ(E)を締め付けます。
取り外し
ラインシャフトの片側のキャップ・スクリュ(E)を緩めます。ラインシャフトの両端のキャップ・スクリュ(J)を取り外し、同時に中間軸も取り外します。中間軸の長さによって、この作業は2人で行う必要がある場合があります。もう片側のキャップ・スクリュ(E)を緩め両方のベローズを取り外します。
テーパーロック|MBLタイプの取り付け・取り外し
図9
取り付け
六角ボルト(E)を緩め、金属ベローズ部分をそれぞれのシャフト端にスライドさせます。この時、六角ボルト(E)を完全に外さないように注意してください。次に中間軸を挿入し、キャップ・スクリュ(J)を使用して両方の金属ベローズ部分に組付けます。トルクレンチを使用し、表1の締め付け管理トルクまでキャップ・スクリュ(J)を締め付けます。ラインシャフト全体をシャフト端に合わせて心出しし、トルクレンチを使用して表1の締め付け管理トルクで六角ボルト(E)を均等に締め付けます。六角ボルト(E)を均等に締め付けることは、シャフトと金属ベローズ部分の平行を確保するために重要です。
六角ボルト(E)を締め付け管理トルク以上に締め付けると、テーパーブッシュが破壊する恐れがあります。
取り外し
ラインシャフトの片側の六角ボルト(E)を緩めます。ジャッキ・スクリュ(F)を3つ用い、テーパーブッシュを緩めシャフト上で動かせるようにします。キャップ・スクリュ(J)をカップリングの両側から外し、中間軸を取り外します。取り外す際は必ず中間軸を支えてください。中間軸の長さによって、この作業は2人で行う必要がある場合があります。もう片側のベローズ部分も同様に取り外します。
半割クランプ|MBHLタイプの取り付け・取り外し
図10
取り付け
両軸端距離(DBSE)が寸法(P)以上であることを確認してください。
寸法(P) ≦ 全長(A) – (2×O) mm |
ラインシャフトを挿入し、半割クランプハブをキャップ・スクリュ(E)で組付けます。トルクレンチを使用し、表1の締め付け管理トルクでキャップ・スクリュ(E)を締め付けます。
取り外し
キャップ・スクリュ(E)を外し、半割クランプハブを取り外します。シャフト端からラインシャフトを持ち上げます。
メンテナンス
R+Wカップリングは、適切に取り付けられ、最大許容心ずれ量の範囲内で使用する場合は、メンテナンス不要です。内部の部品には、給油不要のグリースが使用されています。適切に稼働しているかどうかは定期的に目視で確認してください。