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MLP1|記事一覧

 


製鉄は一貫した工程として設計されるため、故障が発生しにくい部品が頼りです。長年、剛性の低いカップリング付きのローラコンベヤの駆動を使用していた事例がありました。しかし、このような仕組みは摩耗しやすく、また頻繁なメンテナンスが必要でした。これを剛性の高い板ばね形カップリングに置き換えれば、もう面倒なメンテナンスは不要です。


一般に、製鉄設備で使用される弾性軸継手は、剛性の低いものと高いものの2つに分類されます。剛性の低いカップリングは振動を減衰させ、衝撃を吸収します。特殊なゴム化合物とポリウレタンによって不要な動きが下流の部品に伝わる前にふるいにかけられます。

 

高トルクは特別な課題

変化の激しい用途の場合、カップリングに作用するトルクが大きくなると、回転方向へのたわみは著しく増加し、時には数度にも及ぶことがあります。すると、駆動側から被動側に回転時の角度が正確に伝達されないことになります。このとき、剛性の低い、柔軟な弾性のあるカップリングにはある程度の磨耗が発生します。プラスチックやゴム製品の経年変化や脆性、また、プラスチックとハブの間の相対的な移動は、いずれ摩耗をもたらします。したがって、定期点検とミスアライメントを許容する部品の交換は不可欠です。剛性の低い弾性軸継手を選択する場合、メンテナンスの程度と頻度は考慮すべき重要な点です。メンテナンス上の理由でカップリングが破損した場合、コストのかかる重大な設備停止のリスクを抱えることになります。

 

振動減衰させない、正確なミスアライメント許容

次は剛性の高いカップリングです。これは歯車形カップリングのはめ合いや板ばね形カップリングの板ばねによって実現されます。通常35024,000Nmのトルクは、ハブに接続された板ばねによって摩擦力で伝達されます。よってスクリュと板ばねの間に発生する微小な振動はなくなり、カップリング全体の剛性が向上します。その結果、カップリングは磨耗せずメンテナンスは不要になります。対照的に、コンパクトな歯車形カップリングは、定期的なメンテナンスが必要でトルク伝達時はバックラッシがあります。

 

板ばね形カップリングによる工程の信頼性

板ばね形カップリングは、多くの用途、特に製鉄所など重工業向けとしての価値が実証されています。ドイツのクリンゲンベルクにあるR+Wの営業部北東チーム、Mirko Friesは板ばね形カップリングMLPシリーズを、効率的で洗練された製品としてお勧めしています。「MLPシリーズは、ハブと板ばねが摩擦力によって接続されているため、逆転が伴う場合でも最大限のトルクが伝達できると同時に耐摩耗性が高く、メンテナンス不要です。つまり、コストと労力が削減され、設備の稼働率と信頼性が向上します。」

MLPシリーズは、許容トルク35024,000Nmまでのサイズに対応しています。シングルタイプ(キー締結MLP1タイプ)とダブルタイプ(ゼロバックラッシでトルク伝達が可能なテーパーロック締結MLP3)のいずれかを選択します。シングルタイプは、偏角およびエンドプレイを許容し、ダブルタイプはさらに、カップリングや機械への影響が大きい偏心も許容でき、キーまたはクランプハブによる摩擦で軸とハブを締結するため、どのような用途にも合うカップリングです。Mirko Friesは次のように説明します。「R+Wの技術者が集まる経験豊富なチームが、適切なカップリングの選び方についてアドバイスします。起こりうる不具合を熟知しており、最も効果的で信頼性の高いカップリングをご用意いたします。」

 

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