page top

記事一覧

弊社では誠に勝手ながら、下記の期間を休業とさせていただきます。
何卒ご了承の程、よろしくお願い申し上げます。

期間 平成28年12月29日(木)~平成29年1月5日(木)

※ 平成28年12月28日(水)の出荷業務は午前中までとさせていただきます。
平成29年1月6日(金)より平常業務となります。

厳しい条件のための特殊品


ロール成形機は、平面鋼板を加工して、目的の断面形状を成形します。鋼板は、ギヤモータで駆動されるロールを通過します。R+Wの耐久性の高いカップリングにより、駆動装置とロールを接続します。


ロール成形機は、帯鋼や鋼板から断面形状を成形するのに使用します。自動車、家具、建設業、一般的なエンジニアリングなど、多くの業種でロール成形機による成形品が使用されています。代表的な製品としては、建設用足場、ガードレール、スチールラック、引き出しのスライドレールなどがあります。

他の成形方法と比べて、ロール成形は柔軟性と費用対効果が飛び抜けています。生産速度は200m/分にのぼり、特に大量生産に適しています。通常の圧延とは異なり、金属の厚さはほぼ一定に保たれます。しかしツールの配置方法は、通常の圧延にもロール成形にも共通しています。対になったロールが、工程を踏んで連続的に成形します。従来の圧延機と同様に、鋼板は回転する装置によって引き抜かれ、ロール成形機によって、必要な曲げ工程を経て、最終的な形状に加工されます。

最近ますます重要になってきていることですが、品質と工程の安定性を均一に保つためには、使用する駆動装置の信頼性と再現性が高いことが不可欠です。ドイツのカップリングメーカーR+Wは、鉄鋼業界で長年の経験があり、厳しい条件を満たす幅広い種類のカップリングをご用意しています。

 

ミルスタンドは設置スペースに大きく影響します 

アジアにある大規模なロール成形工場では、2つの曲げ工程を有するシステムの導入が計画されていました。スタンド上のロールを、連続して接続されたギヤモータに結合するためには、それぞれの圧延機に精密カップリングが必要でした。カップリングの寸法はミルスタンドの条件に基づき、外径200 mm、全長145 mm以下である必要がありました。コンパクトなサイズにもかかわらず、2,000N・mのトルクを伝達し、十分な安全マージンも必要でした。その結果カップリングは、最大加速トルク3100N・m、最大トルク5,500N・mまで対応する必要がありました。

R+Wの技術者は、これらの条件を満たす製品として、MBK8/1500ベローズ形カップリング(図1)を基に特別な設計により、必要な特性をすべて備えたカップリングを開発しました。この特別に設計されたステンレス製ベローズによって、カップリングの出力密度は実質的に3倍にもなりました。全長144 mm、外径190 mmのカップリングはこの用途にとって完璧な製品でした。MBK 8タイプは、ギヤと直接接続するために開発された、ゼロバックラッシの高剛性ベローズ形カップリングです。コンパクトなこのタイプは、もともとロボットギヤ向けに考案されました。これによって、駆動側と被動側を接続しながら回転方向の剛性を維持し、ミスアライメントも許容します。金属製のベローズは復元力が低く、偏心、偏角、エンドプレイを許容します。歯車との接続には、フランジを使用します。耐摩耗性が高く耐久性に優れ、高速でも確実なトルク伝達を実現します。

 

様々なタイプのカップリング  

金属加工の分野では様々なカップリングが使用されています。ある案件では、重工業分野安全クラッチMST 1の特殊品が選定されました。その時の条件は、偏心、偏角、エンドプレイを許容しながら、トルク過負荷が発生した際、確実に1,500N・mに制限可能な、コンパクトで、回転方向への剛性が高い安全クラッチでした。ミルスタンドで使用されるカップリングは、ギヤシャフトに接続するため、取り付けが容易なクランプハブを使用する必要がありました。さらに安全クラッチは、状況に応じて設定トルクが調整可能である必要がありました。

MST 1/5は、モジュール設計によって、条件を満たす理想的な製品となりました。これらは標準で1軸用に設計されていま すが、ミスアライメントを許容する追加の部品と容易に組み合わせることもできます。インテリジェントモジュール設計では、クランプハブと締結するベローズ形カップリングを、今回の案件ではフランジ取り付けにすることができます(図2)。これにより、歯車と直接締結することが可能となり、ベローズによってミスアライメントの許容もできるようになりました。呼びトルク5kN・mは、1,200~4,000N・mの範囲での使用が可能で、要求された遮断トルク1,500N・mを容易に実現できました。この調整機能は次に紹介する案件でも、理想的な製品が見つかることにつながりました。

MSTシリーズは安全機能がメリットで、重工業分野の用途として高い需要があります。耐久性の高い安全クラッチは、不具合が発生した場合にコストのかかる損傷から駆動系を保護し、また潜在的な設備停止時間を最小限に抑えます。MSTシリーズはそのほかすべてのR+W安全クラッチと同様に、ばねを使用したボールソケット式で、それぞれの安全クラッチが伝達可能なトルクは、トルクモジュールの数とピッチ円直径によって決まります。トルク過負荷が発生すると、トルクモジュール内で予圧を与えられたクラッチボールがソケットから軸方向に移動し、ミリ秒以内に駆動側と被動側の動力が完全に遮断されます。プランジャに軸方向の力を加えると、安全クラッチは簡単に再連結します。あらかじめ設定された遮断トルク値は、必要に応じて簡単に調整可能です。

MSTシリーズの安全クラッチは、条件に応じてカスタマイズが可能です。シリーズやタイプによって、例えばキー、テーパーロック、フランジ(図3)、などの締結方法があり、標準で最大25万N・mの1軸または2軸で使用可能な、回転方向の剛性が高い製品や、振動減衰性のある製品もご用意しております。ご要望に応じて、さらに高いトルク範囲を実現した特殊品も対応可能です。

紹介した2つの例は、カップリングを選定し開発する際に考慮すべき条件の多さを示しています。機能、工程の信頼性、コスト効率の面で適切なカップリングをお客様に提供するためには、カップリングの業界や用途の知識はもとより、柔軟性や技術的な専門知識が重要になります。R+Wは様々な業界の設計担当者や技術者と密に協力しており、今や製品ラインナップは膨大です。歯車形カップリング、板ばね形カップリング、エラストマ形カップリングなど非常に多くのタイプの開発につながり、どのような条件にも適したカップリングが見つかるでしょう。

Print🖨
 

 

R+Wのカップリングで自動化設備を改善


産業界における自動化はますます進んでいます。工程がより複雑で、より速く、より自由自在になるほど、関係するそれぞれの部品と駆動装置が正確に動作することがより重要になります。これを確実にするために、R+Wは最も厳しい要求をも満たす特殊なカップリングを提供しています。


今日の複雑な自動生産ラインは、より速く、より効率的に、より経済的に製品を加工します。求められる性能、安全性、および製品寿命を実現するために、企業が高度な技術に頼ることは問題ないでしょう。労働力が減少したり、設備停止が発生したりすると、多額の経済的損失を被る可能性があります。その中でカップリングは、駆動装置が確実に作動するために重要な役割を果たします。

 

お客様の条件にぴったりの特別なカップリング  

R+Wはドイツに拠点を置く世界有数のカップリングメーカーです。材料供給や組み付け、搬送など自動化技術向けの標準品だけでなく、お客様の条件にぴったりの特殊品も対応可能です。特殊なカップリングを製造する過程ではお客様の要求を詳しく聞き、カップリングの開発を行います。

最近の例では、食品充填設備のサーボモータと弁棒の間でトルクを伝達するための精密カップリングについて問い合わせがありました。カップリングは、5N・mのトルクをバックラッシュなしで正確に伝達し、また22.5N・mの最大トルクに対応する必要がありました。お客様は回転方向の剛性のほかに、全長が短くコンパクトで、また垂直方向に取り付けられるため、3.5kgの重量に耐えられるよう設計する必要がありました。しかし、課題はそれだけではありませんでした。24時間365日稼働し続ける中、カップリングにかかる最大100Nの引張荷重と圧力荷重や偏心、偏角、エンドプレイを考慮する必要がありました。どれも複雑な条件です。

 

小さな本体で抜群の性能  

それにもかかわらず、R+Wの技術者はすべての要求を満たすカップリングを開発しました。カスタマイズされた製品は、R+WのMBK2/15(図1)のベローズ形カップリングを基にしています。垂直に設置され、引張荷重と圧力荷重を受けるため、カップリング内部は軸をサポ―トできるように特殊な設計がされており、最大100Nの引張荷重、圧力荷重に耐えることができます。同時に、回転方向の剛性が高いベローズ(図2)は、取り付けた際に発生する駆動側と被動側のミスアライメントを許容します。最終的には、カップリングの全長を59 mm、外径を49 mmまでにすることで、お客様がご希望のコンパクトな設計を実現できました。

R+Wでは、ハイテク材料を使用しており、小さなサイズであっても抜群の出力密度を実現しています。カップリングは食品加工業の厳しい衛生条件に対応するために、溶接接合によるステンレス鋼製に変更して製造されました。ステンレス鋼は耐食性に優れ、このような環境下で使用される強力な洗浄剤や高温にも耐えられます。その結果、お客様は、取り付け後の機械的な負荷だけでなく、厳しい環境にも強いカップリングを手に入れることが出来ました。

 

お客様にとってのメリット

お客様のニーズに合わせて特別に開発したカップリングによって、お客様にもたらされるメリットは様々です。主な改善点の1つは、充填設備で日常的に行われる洗浄とメンテナンスに関するものです。カップリング内蔵のサポートにより、サーボモータと弁棒をシステム内の装置として持ち上げることができます。これにより、洗浄にかかる時間だけでなく、どんな充填装置にも合うため、取り付けにかかる時間も短縮され、設備のサイクルタイムが大幅に向上します。24時間365日稼動に対応できるように設計されたこのカップリングにより、担当者は生産性を向上させ、市場での立ち位置をより良いものにすることができました。

 

製薬会社の複雑な課題

生産工程の効率性と安全性を高めたいという要望も、新しいお客様がR+Wにやってくる理由の1つでした。製薬業界で事業を展開するこのお客様は、製造工程の柔軟性に対する需要の高まりに直面しています。また、日ごろから製品や工程の変更を行う必要があります。つまり生産設備全体が、必要に応じて工程順序などを変更できるような構造が必要ということです。

調整可能な可動式の「テーブル」もまた、医薬品や化粧品のさらなる加工において重要な役割を果たします。この設備には回転軸に固定された、可動式テーブルがあります。ある工程では、合計500~1,000個の充填されたバイアル瓶がテーブルに搬送、一時保管され、その後スライダによって次の工程に移ります。しかしながら、工程間のこの接点もまた、重要な課題となりました。

製薬会社は、どんなバイアル瓶の形状にもどんな薬品にも対応するために、柔軟性のあるバイアル搬送装置を使用することにしました。しかし荷重によっては、テーブルが旋回点に対して最大0.3mm傾斜する可能性がありました。傾斜による段差によって搬送時に衝撃が発生し、バイアル瓶が落下する可能性があります。このため、可動式テーブルとその前後工程の装置が接触するポイントに、段差が生まれないようにする製品を必要としていました。

お客様は以前、テーブルの回転や調整にサーボモータを使用し、ノーマリークローズのセンサを使用していました。この駆動装置では、振動減衰性のあるエラストマ形カップリングが、減速機と回転軸の間の動力を伝達し、軸のミスアライメントを許容します。サーボモータが機械のシステムを動かし、確実にテーブルの位置合わせができるようにしていました。この方法で荷重による傾きは防げましたが、頻繁な段替えなどにおいてはパラメータの変更が必要となるため、まだ多大な労力が必要でした。このため早く、正確に次工程へつなげるためにバイアルを一時保管する工程はより複雑なものになってしまいました。

 

回転方向の剛性が高い特殊品  

答えはR+Wにありました。R+Wの技術者たちは、必要な回転方向ばね定数、最大ねじれ角度、必要なトルクに完全に対応できるように設計されたベローズ形カップリングを開発しました。柔軟性の高いエラストマ形カップリングの代わりに、回転方向の剛性が高いベローズ形カップリングが使用されることになったため、テーブルの剛性が高まり、バイアル瓶の重さがあっても傾くことがなくなりました。これでバイアル瓶がまっすぐに次工程へ搬送されるようになりました。R+Wが開発した特殊なカップリングの機能により、コストのかかるセンサと電気制御回路の必要性もなくなりました。時間のかかる調整作業は、もはや必要ありません。

バイアル瓶は1つ250ユーロを超えるような場合もあり、テーブルに何らかの保護を追加するという要望も追加されました。R+Wはこの特殊なカップリングに、ベローズ破損保護を設計し、再び最適な製品を提供しました。カップリングの寸法は変更されていません。例えばトルク過負荷などにより最悪の事態が発生してベローズが破損した場合でも、ハブが互いに確実にかみ合い、最低限の機能を維持します。つまり、テーブルが傾いたり倒れたりすることはありません。

お客様にとって、この新しい概念はメリットと言って間違いないでしょう。ドライブトレインが簡素化されたことで、複雑なセンサや制御の必要性がなくなり、何度もテーブルを調整する必要もなくなりました。また、R+Wのカスタマイズが可能な製品により、製品や工程の変化に対しても、効率的にシステムを適応させることができるようになりました。これによりコストと時間の両方が削減され、生産性が向上しました。さらに、ベローズの破損防止機能が内蔵されているため安全性が向上し、確実で安定した工程が実現できます。お客様が今後も柔軟に生産に対応し、それぞれの顧客のニーズを満たし、市場の動向に追随するのに貢献するでしょう。

この例は、自動生産ライン工程がカップリングによってどのように改善されるかを示しています。高いはめ合い精度に加え、ハイテク材料と高品質な加工も重要な役割を果たします。R+Wのカップリングは、標準品でも特殊品でもこれらの基準を満たし、駆動装置に組み込むことで、生産ライン全体が途切れなく稼動するのに不可欠な役割を果たします。

 

自動化用途向けの様々な標準品

カップリングのカスタマイズはR+Wの特長の1つですが、標準品もカップリングに求められる様々な条件に対応しています。ドイツを拠点とするこのメーカは、剛性の高いベローズ形カップリングだけでなく、自動化技術のための高い安全性を備えたエラストマ形カップリングもご用意しております。

MSKシリーズ、MELSシリーズの安全クラッチ (図3) は、MSLシリーズと同様にトルク過負荷発生時に駆動被動間を保護します。MSLシリーズは軽量で、コンパクトな寸法と小さな慣性モーメントにもかかわらず高い出力密度を実現します。振動減衰性のあるエラストマ形カップリング(図4)は、衝撃吸収やミスアライメントを許容する必要がある場合に使用されます。R+Wのすべてのカップリングは、クランプ、テーパーロック、キー、フランジ締結など、サイズも締結方法も様々な製品をご用意しております。

Print🖨
 

 

この度トルク・ディスク用金型寿命に伴い、新規金型製作を行うことによりMJX-88用トルク・ディスクの形状を変更させていただきますので、下記の通りご案内させていただきます。
何卒ご理解・ご協力の程宜しくお願い申し上げます。

対象製品

MJX-88用トルク・ディスク MJ-88-T(標準品)

(MJX-88-○×○ に使用するトルク・ディスクも含む)

変更内容

トルク・ディスク形状の変更(各アイテム共通)

※ 材質(ポリアセタール樹脂)の変更はありません。
※ 現行トルク・ディスクとの互換性を維持し、全長・外径の寸法に変更はありません。
※ 機能・性能につきましては、カタログ記載値からの変更はありません。

変更時期

2016年9月1日以降納入分より

詳しい内容につきまして、直接お問い合わせくださいます様宜しくお願い申し上げます。

回転式仕切弁の安全クラッチ


石炭バンカーか、穀物サイロか、代替燃料(木質ペレットなど)の貯蔵庫か、セメント工場のような貯蔵環境であるかは関係なく、バルク材の大きな貯蔵庫への積み降ろしは、一見複雑に見えるかもしれません。


貯蔵庫に積み込むときと、降ろすときでは、課題が異なります。第1に、モノを輸送し続けることが重要です。貯蔵庫が大きければ大きいほど、貯蔵庫の出口にかかる圧力も大きくなります。しかし、重要なのは流動挙動であり、これはバルク材の種類によって完全に異なります。液体と比べて、貯蔵庫中のバルク材の線形圧力の増加はありません。ここでは、回転式仕切弁が必要な流出量の制御を担っています。仕切弁は砂利用の仕切弁としても知られており、その機能は回転ポンプに似ています。回転式仕切弁は通常、材料貯蔵庫の出入口にフランジが付けられ、フランジが材料の入出力をします。基本的な機能原理は非常に単純です。ハウジング内のロータは電気機械的にコントロールされます。ロータ上には回転方向に平行な薄板金属が一定の角距離で取り付けられており、これがロータセルとなります。圧力と重力によって、材料は、仕切弁の入力側を通り、貯蔵庫の出力側からロータセル内に落下します。ロータの回転とその結果生じる遠心力によって、材料は仕切弁の出力側でロータセルから解放されます。バルク材の流量はロータの回転速度とセルの大きさによって正確に制御できます。より複雑な用途では、回転式仕切弁が同時にエアシールを形成します。例えば、チャンバーミルは、減圧下で使用されることも多くあります。回転式仕切弁はこの役割も担うので、空気が混じってしまうことは最小限に抑えられます。

 

設備故障や設備停止からの保護  

搬送される材料によっては、固まったり、異物が侵入したりして、ロータが固着することがあります。このような状況は必然的に始動トルクの大幅な増加につながり、歯車や仕切弁ロータの故障の原因となることがあります。これは、生産性が低下するだけでなく、故障した駆動部品を交換するために不必要なコストがかかることになります。しかしR+Wは、このような状況を完璧に防ぐことができます。安全クラッチMELS2タイプがおすすめです。

MELS2は、標準的なジョーカップリングのハブが使用されています。ハブの間には、異なるショア硬さが選択可能で、駆動被動間のミスアライメントを許容する柔軟なエラストマインサートがあります。しかし片方のハブには、予圧を与えたばねを利用したボールソケット式の安全クラッチ機能を備えており、バックラッシが発生しないようになっています。クラッチボールがカップリングの本体に支えられており、特殊な皿ばねが動力伝達の基盤となります。伝達されるトルクが設定トルク値に達すると、エンジンとギアの間の動力は、ミリ秒以内に完全に遮断されます。

カップリングの遮断トルクは、お客様のご要望に基づいてあらかじめ設定されており、調整範囲内であれば必要に応じていつでも簡単に再調整できます。様々なサイズをご用意しているため、目的に合わせて柔軟に調整が可能です。遮断トルクは、呼びトルクとタイプによって、1~から1,800N・mに対応可能です。

手動で再連結するフリーホイール型の他に、MELS2には3つの遮断タイプがあります。「原点復帰型」は遮断後、被動側にかかるトルクが許容トルク以下になると、自動的に再連結します。再連結位置は1点のみで、ちょうど360°回転したところで自動的に再連結します。インデックス型も同様に機能しますが、再連結位置は1か所ではなく60°ごとの6か所あり、オプションで30°、45°、90°、120°ごとの再連結も対応可能です。負荷保持型には、トルク過負荷が発生した際に駆動被動間が一定の角度回転後、負荷を維持する機能があります。

 

重工業分野向け安全クラッチ 

高トルク用途にはMST2をお勧めしております。原理的には、この安全クラッチは前述したものと同様の仕組みですが、200~165,000N・mの遮断トルクに対応しています。従来は、シャーピンカップリングが多く使用されていましたが、現在はMST2が制御可能な信頼性の高い緊急停止装置として動作します。また、メンテナンス費用が極めて低く、取り扱いが簡単であるというメリットがあります。設備故障により動力が遮断された後は、カップリングを元の位置に戻すだけです。カップリングに組み込まれたトルクモジュールをプラスチックハンマーで叩くと、カップリングはすぐにお使いいただけるようになります。従来のシャーピンカップリングや流体継手と比べて、ピン、オイル、特別なポンプなどの追加の消耗品は必要ありません。したがって、特別な資格のない担当者も素早く、簡単に再連結を行うことができるのです。

さらに、オプションでMELS 2とMST2は、状態をモニターすることもできます。カップリングが遮断されると、移動リングは軸方向に移動します。この機械な移動は、別途設けた近接スイッチによって検出することができます。MELS2とMST 2はコンパクトな設計にもかかわらず、過酷な環境にも対応しています。特殊ベアリング、追加シール、ハイグレード鋼、ATEX環境対応設計などのオプション機能により、この安全クラッチはあらゆる環境の駆動装置に適した安全装置となるでしょう。

最初に述べた回転式仕切弁の例についてもそうでしたが、一般的にどの遮断タイプが適切か、またどのようなオプションが必要かを判断することはできません。適切なカップリングを選択するには、メーカの経験と専門知識が頼りです。R+Wの営業担当者は世界中におり、世界中どこにいても適切な製品選定をお手伝いできます。

 

Print🖨
 

 

弊社では誠に勝手ながら、下記の期間を休業とさせていただきます。
何卒、ご了承のほど、よろしくお願い申し上げます。


期間 平成28年8月11日(木)~16日(火)

8月17日(水)より通常通りの営業となります。

MLP板ばね形カップリングがリニューアル


ダイナミックな信頼性、革新性、多様性、発展は、R+Wの理念DRIVEを実現するためのキーワードです。1990年以来、R+Wはお客様を第一に考え、カップリング市場での地位を確立してきました。R+Wのお客様との密接な関係がMLPシリーズ板ばね形カップリングのリニューアルとどのように関係しているかについて、北米地域のセールス&マーケティングマネージャー、Andy Lechnerが雑誌Pump Engineerから取材を受けました。


R+Wが最初にMLPシリーズ板ばね形カップリングを発売してから数年が経過し、今回のリニューアルではサイズ展開が増えただけでなく、最新のAPI 610基準を満たすようになりました。R+WアメリカのAndy Lechnerが、新旧製品の異なる点と、R+Wがお客様のご要望に合った製品をお届けするまでのプロセスを紹介します。

 

初期タイプからの成長  

MLPシリーズの板ばね形カップリングの設計は、精密加工された2つのハブと、ミスアライメントを許容しながら摩擦力による締結を可能にする高強度スクリュとブッシングで取り付けられた精密な中間軸で構成されています。板ばねは高弾性、耐腐食性のばね鋼、ハブと中間軸は高強度鋼でできています。またMLPAタイプはすべてAPI610、ISOバランス等級G6.3、AGMAクラス9を最低限のバランス品質として満たしています。周辺機器に干渉することなく取り外し可能で、板ばねが破損した場合の安全キャッチを内蔵した中間軸が特長です。

新しいタイプにも引き継がれた部分もあります。「この製品は、動力を接触面の摩擦力のみで伝達するという当初からの原理を引き継いでいます。他の多くの板ばね形カップリングが純粋な摩擦力のみではなく、組み付けボルトのせん断荷重を利用して動力伝達をしているなか、この原理は私たちのこだわりでもあります。R+Wはバックラッシのないカップリングの経験が豊富であり、負荷の変化や、逆回転が発生するような用途において信頼性を考慮した設計を行っているため、当社はこの分野のスペシャリストであると自負しています。純粋な摩擦力による伝達設計は、組み付けボルトのシャンクに応力を集中させることなく、より均等に力を分散させ、摩耗や早期故障につながる可能性のあるカップリング内部の移動を防止します。したがって、耐疲労性と最大限の信頼性を実現するために設計された、真のメンテナンスフリーカップリングと言えるでしょう。」

 

お客様とのカップリング  

新製品を取り巻く変化は、R+Wとお客様との密接な関係によってもたらされました。「数年前に新しく重工業分野の製品としてラインを立ち上げて以来、お客様のご要望に基づいた特殊な設計を通して非常に良い経験を積んできました。既存のお客様にはR+Wとは相談しやすいと感じていただいており、初期の製品はお客様とともに描く、白紙のキャンバスのようでした。」とLechnerは説明します。

初期製品の取り扱い開始後、R+Wはお客様からのフィードバックに基づき、経験と知識を標準設計に取り入れました。Lenchnerは次のように続けます。「当社は、製品ラインナップをさらに肉付けし、サイズとトルク容量を改善しました。また材料とコストをお客様の用途に合わせて調整しました。」

Lechnerは、R+Wがお客様から受け取ったフィードバックの本質をつかみ、新しい製品に反映させました。「私たちはこれまで、物理的にスペースの制約がある多くのお客様にも対応してきました。そのため、スペースに合わせて自社製品を再設計する経験に基づき、今回のリニューアルではサイズを改善するために必要なことをリストアップすることができました。」

 

さらなるサイズ展開、FEA、MLPA  

新しい製品は、お客様のニーズにより近いサイズをご用意したため、初期の製品とは異なります。リニューアルされた製品は、サイズ展開を2倍に増やしましたが、許容トルク30012,000Nm、最大トルク70024,000Nmと、トルク範囲は当初から変更していません。「共通モータ軸径などを念頭に、すべてのサイズの間に1段階サイズを追加しました。私たちはお客様に、たとえばモータ軸の寸法のせいで、呼びトルクの大きいカップリングに変更させるようなことはしたくありません。またカタログには、標準よりも短い中間軸や半割クランプハブ、標準より駆動軸が長い場合に適したタイプなど、様々なオプションも記載されています。当社の製品の約半分はカタログに載っておらず、この状況は今後も続くと思いますが、この新しい設計は多くのお客様にとってより良いアイデアをもたらすはずです」とLechnerは言います。

有限要素法
R+Wの技術者は、有限要素解析 (FEA) を使用して、仕様や性能の面で経験に基づいたデータを補完しています。このような手法は、関連する誤差関数を最小限に抑えるのに有効です。「使用されている認定技術によって、当社のカップリングに何ができるのかを明確に把握しています。それぞれの部品が対応できることとできないことを把握しているため、お客様にとって最適な製品を設計するのに役立ちます。」

MLPAタイプ
API 610規格を満たすMLPAタイプの中にも重要なオプションがあります。「この規格は遠心ポンプに特化していますが、カップリング本体も一定のバランス等級とその他の条件を満たす必要があります。この規格では、カップリングが円滑に稼働し、高い性能を発揮しなければならないことが明確に定義されています。」

Lechnerは、初期の製品が発売された後、お客様とより密に協力したからこそ、このような特定の条件を理解し、MLPAタイプをリニューアルすることができたと説明しています。MLPAタイプは、耐摩耗性が高くメンテナンスの必要がないカップリングで、周辺機器に干渉することなく、ポンプやモータに取り付けが可能です。MLPAにはR+Wがこれまでに発売した製品の中で初めて、インチ寸法でもご用意しております。

 

すべてのアプリケーションについて最新の認定を取得

「R+Wは長年にわたりISO 9001の認証を取得しています。お客様のご要望があれば、それ以外の認証の取得や条件も多数満たしています。たとえば北米では、航空宇宙産業向けの製品に関してAS9120の認証を取得しました。また、すべてのカップリングはATEX認証を取得しています。安全クラッチはビューローベリタスに登録されています。私たちは、お客様が製品を使用するために必要なすべての承認を切り抜ける準備ができています。」 とLechner氏は言います。

 

ゼロからのスタート 

特別なお客様からの特殊品開発依頼だけに協力するのではなく、全社的な理念として、お客様1人1人に特別な対応をすることを重視しているため、R+Wのカップリングは、お客様に選ばれる製品として際立っています。

Lechnerは、R+Wがどのように新しいお客様との仕事を楽しんでいるかを説明します。「新しいお客様に協力することは、新しいニーズに対応する良い機会です。当社は、お客様の要求を満たすことに関しては柔軟性があると評判があります。私たちは、カップリングの設計と開発については新しい考え方を持っているので、何十年もこのタイプのカップリングを使ってきたベテランでも、新しい仕入先として私たちを選択することで間違いなく利益を得ることができます。」

 

ドイツ製カップリングは、世界中でカスタマイズ可能  

カップリングは、ドイツのR+W本社で製造されています。その後、製品は世界中にあるR+Wの支店に配送され、倉庫に保管されたり、カスタマイズが行われたりします。たとえば、北米の施設はシカゴ郊外にあります。「北米の施設では、多数の部品が在庫されているほか、ドイツの本社と共同研究している設計チームもあります。」またこの施設には、カップリングの改造に必要なすべての工具が備わっており、中国とイタリアにもこのような施設があります。

4月初め、リニューアルされた製品がドイツで発売されました。北米での発売は2016年6月に予定されており、その時点では世界中で発売される予定です。

 

あらゆる用途に 

Lechnerは、どの業界で初期の板ばね形カップリングが最も受け入れられたかについてこう語っています。「駆動系部品の試験機分野からは、即座に大きな反響がありました。モータ、ポンプ、変速機、車軸などあらゆる回転機器の試験を行っている企業は、もともとR+Wがカスタマイズを得意としていることをよく知っており、強力な隙間市場でした。試験機では、回転特性に干渉しないカップリングが必要です。その点、この製品はバックラッシがなく、高速回転時でも長い軸間距離を接続できるので、優れた製品です。またこのカップリングは、振動を吸収したり発生させたりすることなく、測定を行いながら動力を伝達することもできます。」

Lechnerは、このカップリングがAPI 610の遠心ポンプに適した製品であることは明確であると言います。しかし、モータと遠心ポンプの設計担当者なら誰でも、メンテナンスの必要がないことでメリットを感じることも付け加えました。「交換する部品がなく、潤滑剤も不要で、理論的に耐用年数は半永久的です。」

この製品は、メンテナンス不要の設計なだけでなく、バランスよく円滑な回転が可能なカップリングです。「振動はどのような用途においても重要な問題であり、これは振動を最小限に抑えることを目的としたカップリング設計です。」

 

常に新鮮な気持ちで将来を見据える 

R+Wがカップリング市場でどのように競争力を維持しているかという質問に対して、Lechnerは「結局はカスタマーサービスとカスタマイズに重点を置いているからだと思います。私たちは1990年に創業した比較的若い会社なので、この業界の中でも新しい見方を得ることができました。このことが、短いリードタイムでカスタマーサービスに集中できる企業になった理由です。技術者がデザインを市場に出すまでの時間はますます短くなっています。お客様への迅速な対応が可能で、お客様の立場を考えた会社であることは、当初から重要なポイントでした。今日までに、多くのお客様がその恩恵を受けていると思います。」と答えました。

R+Wは将来を見据えています。同社はすでに、別の重工業向けボールソケット式安全クラッチのリニューアルに取り組んでいます。「この製品は、トルク過負荷発生時に駆動被動間の動力伝達を遮断するように設計されています。MLP板ばね形カップリングと同様に、最初の発売から数年の間に得た経験を生かして、将来のニーズに合わせて製品ラインを再構築するためにリニューアルを進めています。」

 

Print🖨
 

 

弊社では誠に勝手ながら、ゴールデンウィーク中、下記の日程で休業とさせていただきます。
何卒ご了承の程、よろしくお願い申し上げます。

平成28年4月29日(金)~5月1日(日)
5月3日(火)~5月8日(日)

※ 5月2日(月)は通常通りの営業となります。

msk1500

 

R+W MSKシリーズの安全クラッチです。
型式番号 MSK2-1500(右側)

左側のMSK2-4.5とのサイズ差をご覧ください。

R+Wでは小型から大型までユーザー様のご希望に沿った製品を取り揃えております。
安全クラッチをご検討の際は、是非お問い合わせ下さい。

弊社では誠に勝手ながら、下記の期間を休業とさせていただきます。
何卒ご了承の程、よろしくお願い申し上げます。

期間 平成27年12月29日(火)~平成28年1月4日(月)

※ 平成27年12月28日(月)の出荷業務は午前中までとさせていただきます。
平成28年1月5日(火)より平常業務となります。